お葬式の豆知識
沖縄ではどんな服装で葬儀に参列すればいいの?
基本的に葬儀は喪服で参列するのが一般的ですよね。ただし、沖縄では少し事情が違います。沖縄は一年中温暖な気候で、夏場は高温多湿で暑さが尋常ではありません。特にフォーマルな場の服装選びは難しいところです。
沖縄の葬儀にはどんな服装が最適なのでしょうか。今回は沖縄での葬儀の服装について見ていきましょう。
・夏場なら「喪服かりゆしウェア」でOK!
・喪服かりゆしウェア選び方のポイント
・子供の服装
・まとめ
夏場なら「喪服かりゆしウェア」でOK!
・喪服かりゆしウェアとは黒やグレーなどのダークな色の布地で縫製された沖縄の弔事用のかりゆしウェアです。お通夜や葬儀、法要までタイミングを選ばず、夏場に着用できます。
◇通夜や葬儀、法要などの弔事で広く着用できる「喪服かりゆしウェア」
かりゆしウェアとは沖縄県内で縫製・生産された半袖の開襟シャツのこと。アロハシャツと似ていますが、あくまで沖縄県産で沖縄らしい柄であることがその特徴です。沖縄県内では正装として位置付けられ、ビジネスやフォーマルな場で男女ともに広く着用されています。
全国的には通夜は平服、葬儀は正礼服で臨むことが多いですが、前述のように季節によって沖縄ではその服装では参列に耐えられないといった事情もあるため、通夜、葬儀、法要とどの場面でも喪服かりゆしウェアは着用可能となっています。
◇女性も「喪服かりゆしウェア」で参列して大丈夫?
女性向けの喪服かりゆしウェアも広く販売されていますのでこちらを着用して参列することは問題ありません。
ただし、沖縄特有の事情としては女性は通夜や葬儀での手伝いをすることが多いため、動きやすい服装を配慮しておいた方がよいかもしれません。ボトムスはスカートでも問題ありませんが、お手伝いで動き回る可能性が高ければ黒のパンツを合わせる方がよいでしょう。また、暗いトーンの持ち歩きスリッパや帳簿の入るサイズのバッグ、ウェットティッシュやお手拭きなどお手伝いをするためにあると便利なグッズなども用意できれば尚良いでしょう。
喪服かりゆしウェア選び方のポイント
・布地や縫製の品質が良いものを選びましょう
・お香典が入る大きなサイズのポケットが人気!
◇布地や縫製の品質が良いものを選ぶ
喪服かりゆしウェアは、真っ黒で無地の色合いが基本なので、布地や縫製の質が目立ちやすい製品です。布地の質が悪いと布地にホコリが付きやすいですし、縫製の質が悪ければほつれやすいので要注意です。
安価なものであれば千円台からありますが、安物を買ったおかげでホコリが付きやすく、葬儀場でホコリくずが目立ってしまったという人もいたようです。なので一般的には三千円台~1万円以内で購入し、長く着用する人が多いので、品質が良く愛着の持てる一着を吟味して購入するようにしましょう。
◇お香典が入る大きなサイズのポケットが人気!
葬儀に参列する際、女性であればサブバッグやハンドバッグなどを持っていきますが、沖縄の男性は手ぶらで参列することも多いです。スーツや礼服なら問題ありませんが、喪服かりゆしウェアではお香典を手持ちやポケットに入れてしまうので、大切なお香典がしわくちゃになってしまうこともしばしば。
お悔みの気持ちを伝える大切なお香典をしわくちゃで渡してしまうのはマナー違反になってしまいます。手ぶらで参列しても問題ないように喪服かりゆしウェアは大きなポケットがあるものを選んでください。
子どもが参列する際の服装は?
・中高生で制服があれば制服でOK
・制服がない場合、男子は白いワイシャツ&黒ズボン
・女子は黒の上下、スカートかパンツorワンピース
・小さな子どもの服装は、白シャツに黒ズボンorスカート
・乳幼児はなるべくトーンを抑えた色味の服を着せる
◇子どもを預けて大人だけで参列するのが基本
沖縄の葬儀では、著名人ではなくても親戚などを含めて数百名が集まって大規模に葬儀を執り行う風習があります。そのため、基本的には子どもを知人に預けるなどして大人だけで参列することが一般的です。これは沖縄の葬儀マナーというより、連れてくると両親が何かと気を使って大変になってしまうからということです。
もちろん、事情によって預かってくれる先がない時は子どもを連れて参列することも少なくありません。その場合は一緒に参列するか、夫婦や友人同士で交代で子どもを預かってお焼香だけを済ませる場合も見受けられます。
◇子どもの服装は年齢によってさまざま
会葬時の子どもの服装は年齢によって違ってきます。一番わかりやすいのは中高生です。制服のある学校であれば制服での参列で問題ありません。制服がなければ、男子は黒や紺などのズボンと白いワイシャツを着用。女子は黒やグレーの上着とスカートもしくはワンピース、靴は男女とも黒が無難です。
小学生以下であれば白シャツと黒のズボン、スカートなど無地のモノトーンであれば問題ありません。乳幼児の場合はこの限りではありませんが、キャラクターのついた柄の服などは控えてトーンを抑えた色の服を着させるようにしましょう。
まとめ
葬儀に参列する際の服装で沖縄と他県との大きな違いは喪服かりゆしウェアで参列できるという点でしょう。ただ、近年では全国的なスタイルやマナーにならった葬儀をする家庭もあるようなので、葬儀のご案内時や参列者に確認しても良いかもしれません。
今の沖縄では、準喪服としてブラックフォーマルでも喪服かりゆしウェアでも、葬儀に参列する際のマナー違反にはなりません。沖縄で葬儀に参列する際に服装に悩んだら参考にしてみてください。