お葬式の豆知識
御香典の包み方マナー、持ち歩き方・差し出し方とは?
葬儀にあまり慣れていないと、御香典の包み方って戸惑いますよね。元来沖縄の葬儀は一般葬でも150〜200人など多くの参列者を受け入れていましたが、現代では少人数の葬儀も増えています。
少人数の葬儀ではマナーが違っていたら目立ってしまうので、心配になってしまうものです。今回は現代の沖縄で押さえたい、御香典の包み方マナーを解説していきましょう。
・不祝儀袋は金額に合わせる
・中袋には何を書く?
・不祝儀袋へのお札の入れ方
・不祝儀袋の上包みの整え方
・奉書紙などで「斜め包み」をする場合
不祝儀袋は金額に合わせる
御香典を入れる袋は不祝儀袋とも呼ばれます。気になる御香典の金額ですが、沖縄の葬儀では地域によって一律千円で統一されている場合もあります。ただ一般的には3千円前後が相場のようです。
<金額に応じた不祝儀袋の目安>
●金額に合わせた不祝儀袋を準備する
①千円~5千円未満…水引きが印刷された不祝儀袋
②5千円~5万円未満…水引きが付いた不祝儀袋
③5万円以上…豪華な不祝儀袋
この金額感であれば不祝儀袋も中袋なしの1枚で、水引きが印刷されたものを選びましょう。喪主やご遺族が御香典を開けた時、中身と外側がちぐはぐになるのも失礼にあたるので、5千円を境として水引き付きの不祝儀袋を選ぶと良いでしょう。
また、中袋がない不祝儀袋は封を糊付けしたくなりますが、沖縄の御香典の包み方マナーとしては、封はそのままで整えると良いでしょう。
中袋には何を書く?
不祝儀袋に水引きが付いたものであればたいていは中袋もセットされています。中袋付きの不祝儀袋を選んだ場合、中袋には黒墨で表の中央には金額、裏の左下には住所と氏名を書くのが一般的です。郵便番号も忘れずに記載しましょう。表書きは通夜では薄墨、葬儀では黒墨を使用しますが、中袋はご遺族に向けて分かりやすいよう記載するものなので黒墨や万年筆などでも構いません。
<御香典のマナー:中袋>
①中袋の文字は黒墨
②表の中央に金額「金○○圓(円)」
③裏の左下に郵便番号・住所・氏名
④お札を入れる
御香典の金額は「大字」で記載するのが一般的なマナーです。大字とは漢数字で、壱(一)弐(二)などを用いる記述方法です。稀に横書き用の金額記入欄がある不祝儀袋がありますが、この場合は通常書く算用数字で問題ありません。
<御香典のマナー:大字>
●壱(一)・弐(二)・参(三)・伍(五)・拾(十)・仟(千)・萬(万)・圓(円)
・三千円…参仟圓也
・五千円…伍仟圓也
・一万円…壱萬圓也
円も「圓(円)」と記載し、金額の最後には「也」を付けましょう。
不祝儀袋へのお札の入れ方
昔の葬儀は亡くなった当日に通夜、翌日に葬儀だったため「訃報を予想して準備していた」と捉えられないように新札ではなく、使用感のあるお札を入れるようにしていました。とは言えクシャクシャのお札を渡すのも失礼なので、新札だった場合にはマナーとして一折りしてから袋に入れましょう。
また、お札にも表と裏があり、表は顔が見える側になります。そのため、封に入れる際は顔の描かれている側が奥になるように入れます。さらに、お札の枚数が多いと不幸が重なると言われているため、例えば5千円であれば千円札5枚ではなく5千円札を1枚入れるようにしましょう。特に連名で包む御香典の際には注意するようにしましょう。
不祝儀袋の上包みの整え方
上包みとは御香典を包んだ中袋と中包みの中身が見えないように、さらに上から包むためのものです。上包みは”上”を最後に被せて「お辞儀」をさせるのがマナーになります。ちなみに、ご祝儀袋では”下”が最後で「上向く」ように包みます。
<御香典のマナー:上包み>
①中央に中袋を置く(表向き)
②左から右へたたむ
③右から左へたたむ
④裏返す
⑤下から上へたたむ
⑥上から下へたたむ
⑦水引きをかける
御香典の不祝儀袋が「中袋+上袋」、白×黒の水引きが付いたものであれば、最後は上から下へ包み、その上から水引きをかけるようにしてください。
奉書紙などで「斜め包み」をする場合
御香典の包み方として奉書紙などで斜めにお札を包む方法もあります。御香典の「斜め包み」する場合、斜めの紙にお札を置いて、左・右・中央に折り進めるようにします。
<御香典のマナー:斜め包み>
①紙を斜めに置く
②お札を表にして、真横に置く
③下角から上へ折る
④左角から右へ折る
⑤右角から左へ折る
⑥上角から下へ折り包む
⑦余った部分を裏へ折りたたむ
⑧折り返した角が右下にくる向きに整える
※左開きになる
近年では減ってきてしまいましたが、半紙を利用して中袋替わりに斜め包みをすることが丁寧だとして多く用いられてきました。
まとめ
御香典の包み方、不祝儀袋の選び方や書き方については理解できましたか?お札の入れ方、漢字の書き方、袋の包み方など、細かいながら意味のあるマナーがあるので、いざというときに慌てないように、本記事を読んで事前に知っておくとよいでしょう。