お葬式の豆知識
トラブルになりやすい葬儀での席順!どうすればいい?
多くの人は喪主になることに慣れていません。それゆえ、葬儀の席順には戸惑うといった声は多いです。特に規模が大きい沖縄の葬儀では、到着順に列を作って弔問を行うスタイルもありますが、着席する葬儀の場合は故人との関係性によって席順が決められます。参列者に気を遣う喪主としては迷う声も少なくありません。
今回は、喪主が安心して葬儀の席順を決められるように、葬儀の席順で配慮すべきマナーをお伝えします。
沖縄で見られる2種類の席順
現代の沖縄での葬儀では、沖縄の伝承的な席順と本州の様式にならった席順の2種類があります。参列者に沖縄の知人や親族が多いようであれば沖縄式の席順を、県外の人の参列者が多い場合は本州式の席順を選ぶとよいでしょう。特に他県で行う葬儀の席順には上座と下座があるので、葬儀のスタイルや参列者を限定した葬儀であれば、ご招待した人の地位や役職などを確認しながらどの席に座らせるべきか葬儀社の人と打ち合わせしましょう。
沖縄式の席順とは?
一般葬(骨葬)を行う際は、親族席と一般席とに分かれて座ります。焼香台もそれぞれ設けられ、親族席は一般参列者の焼香テーブルより祭壇側のほうへ準備されます。また、祭壇に向かって右手に男性、左手に女性、その中で関係の近い人が祭壇寄りに座ります。
<沖縄式の席順>
①親族席と一般席
・親族席…一般焼香のテーブルよりも前方
・一般席…一般焼香のテーブルから後方
②男性と女性
・男性…祭壇に向かって右手
・女性…祭壇に向かって左手
もし、自宅葬でひんぷん(家の正面にある目隠しの塀)がある家へ訪問する場合は、男性は家に向かって右手に回って自宅へ入り、女性は家に向かって左手に入るという風習があります。今ではあまり意識する人も少ないかもしれませんが、この風習にならって参列をするとグッと丁寧さが増します。
全国的な席順は血縁が濃い人が優先
葬儀の席順で優先すべきことは、社会的な地位ではなく、故人との関係性によって上座・下座を決めます。そのため、会社の宴会などの一般的な上座と下座とは違う点は注意しましょう。
<席順は故人との関係性を優先>
●故人との関係性が深い人を優先的に配置する
①故人と血縁関係が濃い人が優先
②血縁関係の後に、友人・知人・会社関係者
葬儀の席順として一般的なのは、特別に親しくしていた親友などであれば、親族の次、もしくは親族の中に入ることもあります。たとえお世話になったとしても会社関係の人は血縁者よりも後の席だったりするので判断に迷うこともありますが、故人との関係性を考慮して席順を考えていきましょう。
葬儀の席順は、右と左で座る人が違う
斎場では、祭壇を中心にして左右に椅子が並んでいることが一般的ですが、実はこの右側と左側で座る順番やルールが決まっています。右側の席には身内や血縁関係者(親族や遺族)、左側の席には会社関係者・知人・友人(一般参列者)が座るということが決まっています。
喪主やご遺族は祭壇に向かって右側の最前列に並ぶのが一般的です。そのため葬儀に参列する側の人は、お焼香する前に右側に座っている喪主やご遺族に向かってお辞儀をしてから進むのがマナーです。
また右側と左側のそれぞれの席順にも上座と下座があります。祭壇に1番近い中央の席が上座、廊下側の席へ向かって外側の席が下座となっています。この上座や下座も社会的な地位は関係なく、故人との関係が深い人物が座ります。
喪主は親族・遺族側の最前列、祭壇側
祭壇に向かって右側に座る人々は血縁関係者、血縁の関係が濃い人から上座と決まっていますが、喪主や親族、遺族側で最前列にはどのように座ればいいでしょう?以下にまとめました。
<ご遺族の並び方>
●祭壇がある中央側を始まりとして
①喪主
②両親
③子供
④兄弟
⑤叔父叔母
このように並ぶとよいでしょう。基本的に一列目には喪主とご遺族が、二列目からは近親者と親族が並ぶ席です。参列者の多い沖縄の葬儀では一列に5席以上並ぶ会場もありますが、5席以下でしたら2列目中央から血縁関係の濃い順番で並ぶとよいでしょう。
一般参列者の席順
一般参列者の席順も、基本的な考え方は親族・遺族側の席と同じで、故人との関係が深い人から祭壇に近い通路側の席へ座ります。ただし、100人以上の参列者が集まる規模の大きな沖縄の葬儀では、到着順にお焼香を済ませるものも多く、一般参列者の席は到着順になることも多いです。
また、会場によって席の配置やレイアウトが違う場合もあるので、その時は斎場のスタッフに確認を取りましょう。
まとめ
以上、沖縄の葬儀での席順について理解できましたか?沖縄式の席順と本州式の席順があること、上座と下座、誰を優先すべきか、遺族はどのように座ればいいかなど、分かっているようで知らなかったことがたくさんありましたね。
困ったら葬儀社スタッフが丁寧に教えてくれるので、不明な場合はお気軽に依頼した葬儀会社のスタッフに尋ねてみてくださいね。