【公式】沖縄県で葬儀・葬式なら家族葬なら「こころの家族葬」

MENU

© 2023 こころの家族葬 All Right Reserved.

通話無料・24時間365日
いつでもお電話ください

MENU

お葬式の豆知識

TOPお葬式の豆知識沖縄の伝統文化沖縄ならではの納骨式(シーメー)のしきたりとは?
2024/07/03 沖縄の伝統文化

沖縄ならではの納骨式(シーメー)のしきたりとは?

その昔の沖縄は琉球王朝と呼ばれる独自の歴史と文化が育まれてきました。その多くは今でも受け継がれており、沖縄は本土とは違った生活習慣などが今でも息づいています。葬儀の風習なども、昔ながらのルールで執り行っている地域も存在します。沖縄ではシーメーと呼ばれる納骨式にも当然ながら本土とは違った独自のしきたりが残っています。

沖縄のお墓自体、本土のそれとは違い、年に何度も親族でお墓の前に集まる風習もあるくらいなので「温かい大きなお墓」と例える人もいるようです。そんな沖縄での納骨式にはどんなしきたりがあるのでしょう。今回は、沖縄ならではの納骨式のしきたりをお伝えします。

沖縄の納骨式で行われるしきたり

現代の沖縄の納骨式では、下記の儀式が執り行われています。

<沖縄の納骨式のしきたり>
①納骨式は葬儀当日
「ヒジャイガミ」を最初に拝む
「相の合う人」が、お墓を開ける
④新霊の安置場所「シルヒラシ」

それぞれがどのようなしきたりなのか、順番に見ていきましょう。 

①納骨式は葬儀当日
沖縄では葬儀当日に納骨式を行う沖縄では葬儀の当日に納骨式を行います。本土では葬儀、告別式が終わった後にご遺体を火葬してから納骨式に移りますが、沖縄の多くの家庭では葬儀前に先に遺族のみで火葬を済ませてしまい、遺骨で葬儀を行う「骨葬」が多いのが特徴です。沖縄は高温多湿な気候がゆえに遺体を長く保存し辛いという事情があります。最近では遺骨を四十九日まで自宅に安置する選択も増えました。

沖縄で葬儀の当日に納骨式を行う家には、門中墓などすでにお墓がある家です。門中墓は沖縄の独自の風習で「父系の血族」が入る墓のことです。門中墓などのお墓が無い場合、新しくお墓を建てることになると思いますが、その場合は四十九日イヌイ(一年忌)に合わせて納骨式をします。遺骨が入るお墓が納骨堂合祀墓などだった場合も四十九日に納骨式を執り行いますので、入る墓の種類によってタイミングを確認しておきましょう。

②「ヒジャイガミ」を最初に拝む
●「ヒジャイガミ(左神)」とは、墓地を守る土地神様のこと沖縄のお墓で、向かって右側に鎮座する神様「ヒジャイガミ(左神)」と言います。ヒジャイガミは「左の神」という意味で、お墓を守る土地神様です。左の神なので勘違いしてしまいそうですが、参拝者的にとってはお墓に向かって右側に祀られているので注意しましょう。沖縄で納骨式を行う際に一番大切なのは、このヒジャイガミを最初に拝むことを忘れないようにしましょう。

沖縄の納骨式では、最初にヒジャイガミ、次に墓前へと2か所へ拝む必要があります。これは清明祭や七夕などでも同様で、お墓で何かをする時には必ず2か所を拝んでください。

その後、ヒジャイガミと墓前にそれぞれにお供え物をする必要がありますが、重箱を繰り返し使うことは良くないこととされているので、一度使用した重箱にタッパーなどで余分に用意したお供え物補充して入れ替えることで「新品の重箱」を用意したことの代わりとします。この補充分のお供え物は「ウチジヘイシ」と呼ばれています。

③「相(そう)の合う人」が、お墓を開ける
●故人と「相(そう)の合う」人ってどんな人?
沖縄の納骨式では相(そう)の合う人がお墓を開けることができます。「相の合う人」とは、一般的には故人の干支と同じ生まれの人、故人の干支から数えて特定の順の人などが開けると言われますが、実は地域によってルールが大きく違います。

<相の合う人の例>
・故人と同じ干支
亥年、戌年の人
・故人の干支との関係性でフミの人(名護市久志)
・故人の干支の180度方向の干支(糸満市)
・故人の干支から続く4つの干支(読谷村)

このように沖縄の中でも、ルールが違うので注意しましょう。とはいえ、重い墓石を一般人だけで動かすことは大変危険です。なので実際にはお墓を開ける代わりに周辺の草を3回抜くお墓の扉を3回叩くなどの儀礼で済ませることがほとんどです。

④新霊の安置場所「シルヒラシ」
●「シルヒラシ」とは、遺骨を納めるカロートの入口近くのことご先祖様のなかで最も新しい故人である新霊(ミーサー)は、入口近くのシルヒラシに納められ、お墓を守るウジョーバン(お墓の番人)の役割を果たします。

納める人は、沖縄の厄除けの呪具「サン」を手に持ち、納めた後はご先祖様へお尻を向けないよう後ずさりするようにお墓から出るのが、沖縄ならではの納骨のしきたりです。

まとめ

今回は、沖縄ならではの納骨式のしきたりを解説しましたがいかがだったでしょう。

沖縄の納骨式ではほかにも、お墓まで遺族がシルイフェー(仮位牌)や遺骨を手に、行列をなしてお墓へ向かう野辺送り(のべおくり)や、黒傘を遺骨に差しかける天蓋(てんがい)などの風習もあります。また、納骨式の翌日から七日間にわたりお墓参りへ行くというものもあります。

さすがに現代では、お墓と居住地が離れてしまっている家族や葬儀や納骨式にあまり時間をかけられないことが多くなったので、ここに挙げた4点ほどが最低限執り行われる納骨式でのしきたりです。沖縄で生まれたらいつかは納骨式に立ち会うことがあると思うので覚えておきましょう。