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TOPお葬式の豆知識沖縄の伝統文化沖縄伝統のお線香ヒラウコーって?拝する時の本数ルールとは?
2024/09/01 沖縄の伝統文化

沖縄伝統のお線香ヒラウコーって?拝する時の本数ルールとは?

沖縄の葬祭行事で使用されているお線香は、ヒラウコーと呼ばれるもので、特にその香りや製法に特徴があります。ヒラウコーは漢字では「平御香」と書く通り、日本線香を6本長い側面にくっつけたような形をしています。

今回は、そんな沖縄の伝統的なお線香であるヒラウコーについて、歴史や特徴をみていきましょう。

ヒラウコーってどんなもの?歴史や製法

ヒラウコーが伝来した時期や生産が始まった時期は不明ですが、琉球王朝の時代に中国や東南アジアとの交易が盛んであったため、文化や風習がその影響を受ける形で伝来したと考えられます。古い書物によれば、琉球王国内では1640年ごろに生産が始まったとされています。

ヒラウコーの主な原料はくるま麩を作るときに出る副産物であるでんぷんです。これに木炭を粉末にして混ぜて作るのですが、昔は芋カスが主原料だったり、戦後の頃には馬糞を使っていたりしたこともあるそうです。

本土の細長い棒状のお線香に比べて平たい板状になっているので持続しやすいという利点があることや、本土のお線香とは違い、ヒラウコーは香料を入れていないものが多いため基本的に無香料でほとんど香りがしないという点が特徴でしょう。

ヒラウコーを拝するときの本数

ラウコーを拝する機会は、家の神様であるヒヌカン(火の神)と、お仏壇への拝みが日常的ですよね。ただ、ヒラウコーを拝する時、「拝する本数」を何本にするかは慣れている人ではないとなかなかわからないですよね。

現代では「心を込めていれば何本でも良い」とも考えられますが、知っているにこしたことはありませんよね。地域や風習によって違うことはありますが、以下に一例をみていきましょう。

<ヒラウコーを拝する本数>
①ジュウニフン(12本)
└ヒラウコーをタヒラ(二片=12本※1)お供えすることを意味し、主にご先祖様をお供えしているお仏壇へ拝します。

②ジュウゴホン(15本)・ジュウゴコー(十五香)
└ヒラウコーをタヒラ(二片)と半ヒラ(一片を半分に割ったもの)を差します。タヒラ半を使用するのは主に毎月旧暦1日・15日にヒヌカン(火の神)などの神様へ拝します。

(※1)「タヒラ」は沖縄言葉で「タ」が「二」、「ヒラ」が「片」を意味するので、「タヒラ=二片」です。ちなみに一片は「チュヒラ」です。

基本の拝み方はこの2つですが、ヒヌカン(火の神)様へ拝む時はジュウゴホン(15本)、お仏壇へはジュウニフン(12本)と覚えておけばよいでしょう。

 この他にも「十二」という数字は沖縄で東西南北を指す「方角」や一年を表す「月日」、ヒラウコーを二片重ね合わせることで「夫婦和合」など様々な意味を持ち合わせることがありまスノで、下記のような場面でもヒラウコーを供える場面があるので覚えておくと良いでしょう。

<ジュウニフン(12本)を供える様々な場面>
①お仏壇へ供える
└御先祖様への「ウトゥーシ(お通し)」をする意味合いがあります。ウトゥーシとは遠くの場所へ通信するという意味なので、ご先祖様への感謝や祈願する場面では基本的に12本お供えします。

②干支(十二支)へ供える
└沖縄の御願では干支(十二支)は重要です。ジュウニフンには十二支、十二方角の四方八方の神様へ、願いを「お通し」する意味があります。また、十二支の四方八方の神様として、各方角の神様の他、ウティン(天)・ジーチ(土地)・リュウグ(竜宮=海)の神々など多くの神様へ繋げ通す意味合いもあります。

③一年十二カ月
└家族の健康や繁栄を祈願する御願では、「十二か月」の意味合いを持ってジュウニフンを拝します。

④「愛和」
家族愛和・夫婦愛和など、家族の亀裂を癒して「和合」するという意味合いで二片のヒラウコーを重ね合わせて拝みます。

家族の誰が何本拝する?

ヒラウコーは、主に清明祭やお盆、旧正月などの特別な時期のほか、仏壇や先祖の霊を祀る場所で、家族全員が集まってヒラウコーを焚き、先祖や神々に感謝の意を表します。家族で拝みをする時、誰が何本供えるのか、その立場によって違ってきます。

家庭の拝みで、基本的には家長などの代表者が拝する場合はジュウニフン拝します。それ以外の家族が拝する場合は半ヒラ(サンブンウコー=三本御香)を供えましょう。

一般的な御願行事で家長など家族の代表以外であれば「サンブンウコー=三本御香」を拝すれば、ほとんどが問題ありません。ただし、沖縄ではお盆などには違う形のお線香を使用する、年末などの「御願を解く(ウグァンブトゥチ)」時は違う本数を供える、神職になるとより細かく本数が変わる、など行事やならわし、慣習などによって違いがあるので注意しましょう。

まとめ

ヒラウコーの歴史や製法、拝する時の本数ルールなどはわかりましたか。沖縄のお線香として古くから葬儀や先祖への拝みに使用されてきたヒラウコーには、地域や風習シチュエーションによって拝する本数が違うなど細かなルールがある点は注意が必要です。

基本的には家長は12本、それ以外は3本と覚えておき、お通夜や葬儀、告別式や納骨式などでは葬儀会社がサポートしてくれるので、わからないことがあればその都度、葬儀社スタッフに確認するようにしましょう。