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お葬式の豆知識

TOPお葬式の豆知識法要葬儀で避けたい「忌み言葉」とは?言い換えの言葉も一覧でチェック!
2024/10/01 法要

葬儀で避けたい「忌み言葉」とは?言い換えの言葉も一覧でチェック!

ご遺族が悲しみに暮れるお通夜や葬儀。参列する側としても出来るだけお気持ちには寄り添いたいもの。ご遺族に対してかけてあげたい言葉はあるけど「これって失礼にならないの?」「もしかしてマナー違反?」そんな言葉もあるので注意が必要です。

お通夜や葬儀の場面では特に忌み言葉(いみことば)に気をつけましょう。知らないからいいというわけではなく、参列する以上は最低限のマナーとして身につけておきたい知識です。

本記事を読んで、失礼のないお悔やみの言葉を選び、ご遺族に寄り添えるようにしましょう。忌み言葉を言い換える言葉も合わせてご紹介していますので、どうぞ最後までお読みください。

「忌み言葉」とはどんな言葉?

忌み言葉とは、不幸・不吉を連想させる、ご遺族への配慮に欠いた、避けるべき言葉のことです。忌み言葉は葬儀だけではなく、冠婚葬祭のあらゆる場面で避けるべき言葉で、例えば結婚式でも別れを連想させる言葉縁起の悪い言葉などは使ってはいけません。

<避けるべき忌み言葉とは>

・重なる不幸を連想させる言葉
・不吉な言葉
・縁起の悪い言葉
・直接的な表現
・配慮に欠いた言葉
・宗旨宗派にそぐわない言葉

そもそも葬儀の席ではあまり多くを語らないほうが良いでしょう。受付でお悔やみの言葉を簡潔に述べて、礼をもって丁寧にお焼香を済ませ、深くお辞儀をすることだけでも弔意は相手に伝わります。次から少し具体的に示していきましょう。

気をつけるべき5種類の言葉

忌み言葉となり得る注意すべきものとして、以下の5種類の言葉に気をつけるようにしましょう。

<葬儀の忌み言葉、5つの種類>

①重ね言葉…不幸が重ならない
②続き言葉…不幸が続かない
③死を連想する言葉…ご遺族を傷つけない
④不吉な言葉…不幸を予感させない
⑤宗教的にそぐわない言葉

どのような点を気をつければいいか、以後で説明をしていきますのでしっかりと身につけておきましょう。表の右側には言い換えの言葉を記しておきますのでご遺族へお言葉をかける際に参考にしてください。

①重ね言葉
同じ言葉が繰り返される「重ね言葉」は、不幸が繰り返されるとして忌まれてきました。「しばしば」「ますます」などは、不幸が重なる言葉の典型です。特に「重ね重ね(かさねがさね)「重ね」の一言だけでも葬儀の忌み言葉になるので注意しましょう。

<①重ね言葉> <言い換えの言葉>
・重ね重ね 加えて
・ますます よりいっそう
・みるみる 見る間に
・つくづく 心から
・ときどき 時折
・くれぐれも どうぞ
・わざわざ 特別に
・次々と ひっきりなしに
・返す返す 何度考えても
・いよいよ ついに

②続き言葉
重ね言葉と同様に不幸が続いてしまうとして忌まれる言葉が「続き言葉」です。「再び」「引き続き」などは、不幸が続くことを連想させてしまうので注意が必要です。弔辞などでつい出てしまいがちな続き言葉「また」は、日常使いをしている言葉なので気をつけましょう。

喪主の挨拶の際にも、思わず「引き続きよろしくお願いいたします」と締めそうになるかもしれません。しかし「引き続き」が不幸が続くことを連想させる言葉になってしまいます。こうした場合は「今後ともよろしくお願いいたします」などと言い換えるようにしましょう。 

<②続き言葉> <言い換えの言葉>
・続いて 同じく
・再び 改めて
・次に 新たに
・引き続き 今後とも
・何度も 頻繁に
・追って 後ほど
・もっと 一段と
・重ねて 本当に
・また さらに、今一度
・繰り返し しきりに

③死を連想する言葉
葬儀ではご遺族を傷付けない言葉をかけることが大切です。特に死を連想する言葉直接的な表現は、ご遺族が故人との別れをすぐに想起させてしまうので避けるようにしましょう。

実は「生きていた」も忌み言葉のひとつです。「生きている時」や「生存中」なども直接的な表現となります。言い換えるなら「お元気な時」「ご生前」などを使いましょう。 

<③死を連想する言葉> <言い換えの言葉>
・死ぬ(死亡) 逝去(せいきょ)
・急死 突然のこと
・生きていた お元気な時

④不吉な言葉
故人の人生を振り返った時に「苦労の多い大変な人生を乗り越えてきました」などの言葉を使いがちですが実は「苦労」「大変」も忌み言葉に含まれます。また言い換えが難しく極力避ける言葉としては「浮かばれない」「消える」「落ちる」などの言葉もあります。また、数字の「四()「九()不幸を連想させる言葉として避けましょう。 

<④不吉な言葉> <言い換えの言葉>
・大変な お元気な時
・苦労の多い 努力、尽力
・忙しい 多用
辛苦 楽ではない
四(死) 逝去(せいきょ)
九(苦) 突然のこと

⑤宗旨宗派にそぐわない言葉

仏教では、人が死ぬと冥土の道を辿り四十九日にして成仏すると教えられていますが、同じ仏教でも浄土真宗では他の宗派とは異なり、人が亡くなるとすぐに阿弥陀如来の他力本願によりすぐに成仏するため「ご冥福」は使用しません。そのため「ご冥福をお祈りします」の代わりに「お悔やみ申し上げます」とお伝えします。

また、キリスト教では魂はこの世を去って神様の元へ召されるとの教えのもと、死者は永眠者としてその魂は復活すると教えられています。このように宗旨宗派によって死生観が異なるため、それぞれに適した言葉をかけるようにしましょう。

<⑤宗旨宗派にそぐわない言葉> <言い換えの言葉>
①仏式…死後の世界「冥土」を歩み成仏する
・浮かばれない ご冥福
・迷う お悔やみ
②神式…死者の御霊は神として祀る
・冥福 安らか
・往生 平安
・あの世 旅立ち
③キリスト教式…神の元に召される
・お悔やみ 安らか
・往生 平安
・あの世 旅立ち

まとめ

忌み言葉言い換えの言葉について理解できましたか?そもそもの話ですが葬儀に参列した際には長話を避け、簡潔にお悔やみの言葉だけを伝えるようにすれば忌み言葉を不必要に使わなくて済みます。

それだけでなく、多くの参列客が集まる葬儀の場での長話はご遺族に負担をかけることがあるので注意が必要です。

昨今では家族葬など少人数で執り行う葬儀も増えているので、そうした場面では言葉数が増えてしまう可能性もありますが、忌み言葉の理解がないと思った以上にご遺族を傷付けてしまいます。

本記事を参考に忌み言葉を理解して、参列者もご遺族も心残りなく葬儀に向き合えるようにしていきましょう。