お葬式の豆知識
沖縄の忌中はいつからいつまで?気をつけるべきことは?
喪中(もちゅう)とは、遺族や近しい人々が故人を偲び、哀しみから立ち直る期間でしたよね?では忌中(きちゅう)とは、どのような期間のことなのでしょう?
今回は、忌中と喪中の違いや、控えるべき事などを解説します。
忌中とはどんな期間?
<忌中期間について>
・意味:死者の霊を敬い、その魂を清めるための一定期間です。これは、亡くなった人の霊が成仏するまでの間、特に亡くなった直後の短期間に設定されることが多く、一般的には49日(四十九日法要)までの期間を指します。
・行動:忌中の間は、特に厳しい自粛が求められ、神社参拝や祝い事を避けるのが一般的です。また、宗教的な儀式や法要を重んじます。
忌中は亡くなった故人が成仏するまでの期間となっています。その意味やとってはいけない行動は上記になります。
忌中と喪中の違いとは?
いつからいつまでが忌中で、いつからいつまでが喪中?期間中はどんなことをしてはいけないの?といったことが混同してしまいがちですよね?以下にまとめましたので、目的に合わせてそれぞれをチェックしておきましょう。
<主な違い>
①期間
・喪中→1年程度と長い期間を指します。
・忌中→49日など、比較的短い期間を指します。
②目的
・喪中→亡くなった人を哀悼することに焦点を当てます。
・忌中→亡くなった人の魂を清め、成仏を祈る期間です。
③行動
・喪中→特に祝い事を避ける期間ですが、通常の生活は続けられます。
・忌中→神社など神聖な場所への参拝を控えるなど、より厳格な自粛を行います。
沖縄では、喪中期間の目的を遺族や近しい人々が故人を偲び、哀しみから立ち直るための期間と位置付けられており、忌中は故人が成仏するまでの「冥土の旅」の期間だとされています。
<沖縄での忌中とは>
●忌中とは
・故人が冥土の旅をする
・死の穢れが残る
・神棚を封じる
・喪服を着る
・死の穢れが移る
沖縄では喪中期間内に忌中も含まれるのですが、神式での葬儀だった場合、死は「穢れ(けがれ)」として忌み嫌うものです。そのため死の穢れが残っている忌中は、穢れをうつして次の死者が出ぬよう、喪服を着て外出を控える期間とされてきました。
忌中は「死の穢れが残っている」とされるのは、故人があの世に到達していないためです。成仏すれば死の穢れから解放され、これを「忌明け(きあけ)」と言います。
沖縄で忌中期間は?
沖縄での忌中期間は基本的にシジュウクンチ(四十九日法要)までです。沖縄に限らず現代でも全国的に忌中は49日間が一般的で、職場や学校では「忌引き(きびき)制度」を設けているところが多いでしょう。
「忌引き」とは、身内が亡くなった場合に通夜や葬儀などに参列するために会社や学校を休むことで、企業なら有給扱い、学校であれば忌引き休みとして欠勤や欠席扱いにはなりません。
ただ、会社や学校での忌引き期間と忌中期間は違いますので注意をしてください。会社や学校が忌引き制度を適用する期間は、配偶者で約10日間、両親なら約7日間、子どもでは5日間ほどのが一般的です。
<沖縄での忌明けの目安>
●故人から見た関係性として
・配偶者…49日後
・両親(父母)…49日後
・祖父母、子ども…約30日~49日後
・兄弟姉妹…約20日~49日後
忌中が明けるのは、仏式であれば49日後、神式であれば50日後が目安です。ちなみにキリスト教では1ヶ月後というのが一般的です。
忌中に行ってはいけないことは?
忌中に控えるべきことは、喪中で控えるべき事柄の正月のお祝い(年賀状やおせちなど)、結婚式への出席、神社への参拝に加えて、婚姻届の提出などがあります。
年末に家族が亡くなった場合「毎年取り換える破魔矢などの交換はどうするの?」などの疑問を持つ方も多いですが、答えは基本的には忌明けを待って取り替えるようにしましょう。
もし毎年参拝している神社がある場合、破魔矢などの縁起物は正月期間のみ購入できるものも多いので、友人や知人にお願いして事前に購入をしながら忌中が明けたら取り換えるのも良いでしょう。
「忌明けを待たずに受験の合格祝いを祈祷したい!」などの場合は、忌中に当たらない三親等以上の親族や知人友人に代理を依頼すれば大丈夫です。
まとめ
沖縄の忌中は、故人が成仏するまでの「冥土の旅」の期間です。喪中が亡くなった人を哀悼する期間であるのに対して、忌中は亡くなった人の魂を清め、成仏を祈る期間でしたね。一般的には49日間を忌中として、その期間中は祝い事などには参加しないように過ごさなければなりません。
特に職場や学校などでは忌引き制度が設けられているので、もしものときにはどれぐらい休みになるのかは事前に把握しておくとよいでしょう。